19世紀、華やかなパリの社交界を舞台に咲いた、哀しくも美しい恋物語。
藤原歌劇団が総力をあげてお贈りする、「椿姫」の決定版!
1934年の設立以来、イタリア・オペラの上演を活動の主軸してきた藤原歌劇団。なかでも「椿姫」は欠くことのできない重要なレパートリーとして数多く上演を重ねてきました。近年では、1990年からほぼ毎年続けられてきたニューイヤーシリーズの演目として親しまれ、多くのファンを魅了しつづけています。
今回の「椿姫」は、1998年に制作されたベッペ・トマージ演出によるもので、ヴェルディ・オペラの真髄を存分に堪能できる、トラディショナルで豪華な舞台が見どころです。
「椿姫」La Traviata
オペラ「椿姫」は、イタリア・オペラの偉大な作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディによる全作品の中でも、とりわけ人気の高い中期の傑作です。原作はフランスの作家アレクサンドル・デュマ・フィスの自伝的小説で、19世紀の華やかなパリの社交界の花として一世風靡した、高級娼婦マリー・デュプレシスをモデルに描かれたものです。その小説を元にした芝居を観たヴェルディが強烈なインスピレーションを受け、この名作オペラを書き上げました。オペラ作品の原題はLa Traviata(ラ・トラヴィアータ・・・道を踏み外した女)ですが、日本では小説の原作にちなみ「椿姫」として親しまれています。
幕開けの華やかな合唱付き2重唱「乾杯の歌」から、「ああ、そは彼の人か」「花から花へ」「プロヴァンスの海と陸」などの名アリアの数々、流麗にして登場人物たちの心情を見事に描いた音楽で全幕が綴られており、オペラ通から初心者までが楽しめる、まさにイタリア・オペラの代表的名作です。
あらすじ
第1幕
<ヴィオレッタの館>
19世紀、パリの社交界で人気を集める高級娼婦ヴィオレッタの館では、華やかな宴が催されている。そこに、若者アルフレードがガストンの紹介で現れる。アルフレードは人々に勧められて「乾杯の歌」を歌い、ヴィオレッタが加わって2重唱となり、さらに皆が加わって華やかに歌い上げる。やがて二人きりになると、かねてより彼女を愛していたアルフレードは愛を告白する。ヴィオレッタは一途な愛に戸惑いながらも、次第にアルフレードに惹かれてゆく。
第2幕
<パリ郊外の家>
ヴィオレッタは華やかなパリの社交界から離れ、郊外でアルフレードと幸せな生活を送っている。ある日、アルフレードの留守中に、彼の父ジェルモンが尋ねてくる。ジェルモンは娘(アルフレードの妹)の縁談の障りとなるので、アルフレードと別れて欲しいとヴィオレッタに迫る。ヴィオレッタは自分の真実の愛を必死で訴えるが、娼婦である過去が許されることはなく、身を引くことを決意してアルフレードに手紙を書く。アルフレードが帰宅し、急いで立ち去るヴィオレッタ。手紙を読んだアルフレードが茫然としているところに、ジェルモンが現れ息子をなぐさめようとするが、ヴィオレッタの裏切りに逆上し飛び出していってしまう。
<フローラの館>
パリに戻ったヴィオレッタは、かつてのパトロンであるドゥフォールと連れ立ってフローラの催す宴に姿を現す。彼女を追ってきたアルフレードは無礼な態度をとり、人々の目の前でヴィオレッタに札束を投げつけて侮辱する。そこにジェルモンが現れ、息子を厳しく叱責し、アルフレードは自分の行いを後悔する。
第3幕
<ヴィオレッタの寝室>
数ヵ月後、病の床に臥すヴィオレッタ。ジェルモンから感謝の手紙が届くが、死期がせまっていることを感じているヴィオレッタは絶望の中にいる。そこに事情を聞いたアルフレードが戻ってきてヴィオレッタに許しを請い、もう一度やり直したいと語りかける。しかし時はすでに遅く、かけつけた人々の嘆きの中、ヴィオレッタは息を引き取る。
藤原歌劇団「椿姫」ヴェルディ作曲 オペラ3幕(字幕付原語上演)
会場:神奈川県民ホール大ホール
日時:6月1日(日) 15:00開演 開演45分前から作品解説がございます。
チケット:特別席16,000円 S席12,000円 A席9,000円 B席7,000円 C席5,000円
D席3,000円 学生2,000円 S席ペア21,600円
この公演は終了しました
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